嘘とゾンビ

 一日しとしと雨が降り小寒い一日。
 お昼前から、久しぶりにNorht Parkへ。
 

 一本目は『The Invention of Lying』
人間が嘘をつくことを知らず、心に思った事は全て
 ストレートに口にだしてしまうと言う設定の世界で
 生きる主人公は映画会社の脚本家。
 13世紀担当の彼は何を書いても当たらず、ある日クビ
 になってしまう。
 なけなしのお金をおろそうと銀行に行き、
 カウンタで本当の残高よりも多い金額をおろそうと
 すると、コンピュータよりも人間を信じてすんなり
 お金を渡してくれる。
 それをきっかけに少しずつ嘘をついて絶望的だった
 人生を徐々に持ち直す。
 死の直前に死後を悲観している母親に、思わず死んだら
 極楽が待っているんだよと。
 それを聞きつけた看護婦から口コミで噂がひろまり
 死後の世界を知ってる男として超有名に。
 主人公にRickey Garvis。Garvisが心を寄せるも、
 外見重視のつれない美女にJennifer Garner。
 他にJonas Hill, Rob Lowe, Tina Feyと渋い脇役。
 嘘にまつわるエピソードが良く考えてあって、うまく
 ひっぱるのは確か。
 嘘をつかないことと、思ってることをなんでも口に
 出すっていうのは違うと思うんだけど。そこが
 引っかかります。そこを乗れれば面白い映画です。
 皆が皆思っていることをズバズバ口にだす会話が
 面白いんです。
 例えば朝会社に電話して、「今日は会社行かない。
 いや別に体が悪いんじゃなくて、ただやる気ないから」
 っていう感じ。
 まぁ、嘘つかないってことはそういう事か。
 んー、7点。


 二本目は近所の映画館で『Zombieland』
 これは、コメディの佳作です。
 無名の監督ですが、素晴らしい。
 映画はすでにゾンビに支配されたアメリカが舞台。
 テキサス・ガーランドでテレビゲームに没頭して
 引きこもっていた青年が止む無く故郷のオハイオ
 目指す途中で同じく生き延びてきた中年(Woody Harrelson)、
 姉妹(Abigail BreslinとEmma Stone)と出会い、
 ゾンビのいない街を目指すロードムービー
 主人公にJesse Eisenberg。この役者nerdっぽい役をやると
 はまります。
 バラバラの3組4人が一緒にゾンビ達をやりすごす間に
 信頼・友情・愛情が芽生え家族のようなチームになっていく。
 ハリウッドでBill Murray(実名で登場)の家に逃げ込む
 くだりもおかしいんですが、冒頭のテキサス・ガーランドの
 シーンが傑作。無人のガソリンスタンドがでてきて、ここは
 テキサス州ガーランド、ゾンビで人間がいなくなった訳では
 なくて、こういう街なんです、と。
 沢山笑いました。これ、『The Hangover』に続く今年のコメディの
 傑作。無名の監督がこういうのちゃんと作るところが、やっぱり
 米映画界の底力でしょうか。8点。


 夕方から夜は料理。
 赤飯炊いて、赤魚を煮つけて、チャーシューを煮て。
 チャーシューは明日のお楽しみ。