フランス料理とヨハネスブルグ
お昼から近所の映画館で2本。
一本目は『Julie & Julia』。
9/11の被害者向けコールセンタで働くNYの市職員(Julie Powell)が人生の
何かをみつける為に一念発起して、半世紀前に米人女性(Julia Child)が
フランスで料理学校を卒業して書いた料理本『Mastering the Art of French
Cooking』の500以上のレシピを1年間で全て作りその様子をブログにする
プロジェクトを立ち上げる。
映画は当時としては画期的なJuliaの料理本ができるまでとJulieがプロジェクト
をやり遂げるまでを交互に描く。
原作はブログが本になったJulie Powellの同名本。
JuliaをMeryl Streep。相変わらず素晴らしい。180cmを超える大女だったJulia
役の為にかかとの高い靴をはいたり、周りを背の低い俳優・エキストラを
集めて撮ったとのこと。
『Doubt』に続いてStreepと競演しているAmy Admas。このStreepには負けるわなぁ。
原作を前半と最後だけ読んでいて、Julieのエピソードは全部その中のもの。
ってことは原作の後半はつまんないってことか?
料理好き、Streep/Adams好きの私としては十分楽しめましたが、確かにJulieの
部分は盛り上がりに欠けてちょっと退屈。Juliaのところは夫役のStanley Tucci
と合わせて面白い。7点。
二本目は『Disrict 9』
前評判の高かったSF。
舞台は南アフリカ、ヨハネスブルグ郊外。
20年前に避難してきた宇宙人が収容されている地区がDistrict 9。
段々人間の不満が高まりさらに遠くの施設に移されることに。
収容所移転の仕切り役に氏名されたのが主人公。
最初はキーキー高い声で喋るこの役者に辟易して観るんじゃなかった
と思い初めたころ、ある事件が起こりこの主人公の体に宇宙人の
DNAが入り変化が起こる。
差別する側から差別される側に変り、やがて芽生える友情、のような
もの。昆虫のような宇宙人、殺伐としたヨハネスブルグ郊外の光景、
地球人同士の人種差別と地球人と宇宙人の人種差別。
『Hurt Locker』で戦争について考えさせられたようにエンタテイメント
の文脈で人種差別について考えさせられる。
上手な力作。前評判通り。しばらくなかったSFの佳作。8点。
夕方ゴルフの練習。
夜はビシソワーズとタンドーリチキンの仕込みをする。