『Sarah, Plain and Tall』

 今日から5月。
 あぁ、4月は長かった。
 今月からまた元気だしてやらないと。
 一日整理や考え事をして過ごす。
 今週は外食が多かったので花金はパスして、
 今朝の新聞で評判が良かったミュージカルを観に行く事に。
 夕方Box Officeに電話すると前から2列目真ん中の席が空いてると。


 フランク・ロイド・ライト設計のkalita Humphry Theaterは2回目。
 やっぱり、建物も客席も非常に美しい劇場です。
 作品は『Sarah, Plain and Tall』。
 19世紀後半のカンサスの農場が舞台。
 数年前に奥さんを亡くし姉と弟の二人の子供を育てる農家の父親。
 ある日隣人に進められて花嫁募集の新聞広告を出す。
 一方、メインで漁師をやっている姉弟。弟が結婚することになって
 お嫁さんが家に越してくる。なんとか義理の姉を追い出したい彼女が
 花嫁募集の新聞広告を見つけて。男勝りで背が高くぶっきらぼう
 姉が主役のSarah。
 とりあえずひと月の試験滞在をすることになってカンサスの農場に
 赴くSarah。待ち構えているのは控えめで家事に長けた女性を
 想像している父親、期待満々の弟、なんとか早く追い返してやろう
 とする姉。
 ということで、ストーリは見え見え。
 もともと賞をとった子供向けの本で、それが90年代初めにグレン・
 クローズ、クリストファ・ウォーケンでテレビ映画になって。
 ミュージカル作品として形ができたのが2002年。
 ニューヨークでの小規模な試験的上演を経て、今回がワールドプレミア。
 作詞・作曲はブロードウェイで今もやってる『Legally Blond』を書いた
 チーム。良い曲が多いです。
 役者は男の子の子役を除いて、ブロードウェイ、オフ、ナショナル等で
 活動している人達。主役のSarah、農家の姉を演じる役者が特に良い。
 コミックリリーフ役の隣人夫婦の役者も、素晴らしい。
 題材があまりに古典的で、ストーリに捻りがないのが難点ですが、
 家族で楽しめる良い作品。沢山笑えて、ノリの良い歌を楽しんで、
 最後は(見え見えだけど)涙腺が弱い人は少し泣けます。
 しっかりダンスをあわせられる曲が何曲かあるので、(今回の演出は
 ほとんどダンスなしでしたが)ダンス入れればもっとエンターテイニング
 にできるでしょう。これで、一家が一緒に危機を乗り越え結束が高まる
 きっかけになるドラマチックなイベントのシーンでもあれば、
 ブロードウェイでかかってもおかしくはないんじゃないかしら。
 カンサスとメインの二家族を同時に食卓につけて、掛け合いで唄い
 ながらそれぞれの家族の様子を綴るシーン、Sarahと姉弟の姉が仲良くなる
 きっかけになる池で泳ぐシーンなんて良く考えてあって上手。
 観に行ってよかった。感心、満足。