IACビル→USC→ユニクロ→『YF』→すし安→『YF』
とりあえず、今回のメイン『Young Frankenstein』について。
※写真は42nd St地下鉄通路のビルボード
マチネと夜を連続で観る。シアトルの最終日に同じ事をして以来。何とかオリジナルキャストのうちに
ブロードウェイでと思っていたんですが、無理矢理念願を叶えてしまいました。夕べの飛行機の中で
歌詞を予習して臨む。
メル・ブルックスに盲目的愛情を抱いている私としてはすでに客観的に作品を論じる力はありません。
とにかく、幸せでした。マチネは前から三番目の左通路側、夜はその10Mくらい後ろと二回とも左端の方から。
オンラインで一人分のチケットを取る時のマイナス面がこれなんだよなぁ。席が指定できない。
でも、前から三番目は良かった。博士、イゴール、フラウとの最短距離5M。役者さん達の口から唾液が
ほとばしりでるのが見えます。たまりません。一番飛ばすのは、フィッツジェラルドとマーチン。
今回気付いた事いくつか。
−場面転換がかなりスムーズになっていてお話がとんとんと進むようになったかな。
−Creatureってシアトルでも客席駆け抜けてってたっけなあ。
−冒頭博士(のおじいちゃん)の死をいたんでいるトランシルベニアの人たちが喜びの歌を歌い始めると
喪服が衣装の仕掛けで一瞬で明るい服に変わる。
−博士の授業中、一瞬ですが、(あのカルメン・ギアでもやってた)バート得意の手に息を吹き込んで
ポンポン手を鳴らすシーンが。
−"Don't touch me"のシーン。あれだけ触っちゃ駄目っていってたエリザベスが最後博士を見送った後で
桟橋の上で他の男に簡単に胸を触らせ嬉しそうな声を上げる。歌詞でも、博士はまだバージンでこれまで
いつも"Science comes first"、エリザベスはNY中の男が知ってる通り"I come first"。
登場してすぐにあばづれなのがバレる。
−"Join The Family Business"でバーに腰をおろしてコサックっぽいのを踊るシーン、シアトルではバートも
一緒に踊ってたような気がするけど...
−フラウがカーテンの奥に隠れるているシーンで、シアトルではマーチンは実際煙を口に含んでいて、
見つかった瞬間に口から煙を吐き出していたけど、やめてましたね。
−エリザベスが突然お城に登場する時にお連れの面々を紹介するんですが、『The Producers』でロジャーが
スタッフを紹介するシーンを思い出しました。"Choreographer"の代わりに"Astrologer"。
"愛は天にあり"みたいな事をいって上を指差すと上には博士とインガが。"当たってる"みたいな事を言う
フラウ。
−Creatureの芸お披露目のシーン、最初フラウが司会ででてくるんですが、これが可愛くておかしい。
"You are too kind"と言って頷きながら客席を見渡す。すると段々拍手が鳴り始める。無理矢理拍手が
沸くのを待ち、嬉しそうに体を揺するフラウ。
−警官のケンプと盲人のハーミットはフレッド・アプルゲイトという俳優が演じていますが、これも
衣装と鬘が早変わりできる仕掛けになっているんですね。
これで4回観たことになるわけですが、これまでの印象をまとめると
・好きなシーン
The Brain:スマートなコメディ俳優としてのバートの良いところが凝縮されていませんか?
しつこくなくて、お茶目で、軽快で、で、あの早口。喜劇役者は早口できないとねぇ。
Together Again:歌詞もメロディも踊りも二人の掛け合いもよろしい。
He Vas My Boyfriend:とにかく、マーチン最高。
Surprise:エリザベスとフラウ・アイゴールが掛け合い歌詞が良い。"Surpriseを気に入らない人も
いるんだよねえ、特に裸の時にはねえ”ってのがおかしい。
Puttin' on the Ritz:ストローマンが気持ちよく振付けてるのが目に見えるよう。
・バート、フィッツジェラルド、マーチンを観るだけでも価値がある。
・インガは今回サットン・フォスターに代わってRenee Federという女優さんがやっていましたが、
良い声の歌がうまい役者でした。鋭角的なお色気があって、僕はフォスターよりも好き。
確かにヨーデルはちょっと苦しそうでしたが、かっぱさんも書いていましたけど、アンダースタディ
であれだけのレベルというのは層が本当に厚いんですねえ。
・観客が一番沸くのはミーガン・マレリーですが、僕の好みではありません。もうちょっとハジケた感じの
役者さんがいいんだけど。声もガーガーうるさいし。キャストレコーディングのおまけでついてる
スロージャズ調Transylvania Mania"はなかなかいいんですけど...
・マチネも夜も満席で、良く沸いていて、良かった。ヒルトン劇場も思ったより大きくなく、問題ありませんでした。
・十分楽しんで幸せなんですが、敢えて言うと、『The Producers』や『Spamalot』に比べると最後が
ちょっと盛り上がりにかけるのが残念。だから観終わった後の後味が今ひとつで印象がぼやけちゃう。
普通の人はなかなかもう一回観たいって感じにならないんじゃないかなぁ。笑顔なんだけどちょっと肩をすくめながら
劇場を出て行く感じとでもいいましょうか。
まあ、もともとバカバカしくて下品なのがブルックスの売りなので、しょうが無いと言えばそれまでですが、
もうちょっともう一回り上品に盛り上がって終われればいいのに。ちょっと残念。
『YF』前後のお話。
朝10時頃ホテルを出る。快晴だけど寒い。気温マイナス2度くらいか。
ブロードウェイを歩いてフラットアイアンビルまで。そこからタクシーで18th・10番まで行き
フランク・O・ゲイリのグニャグニャしたオフィスビルを観る。
その後延々と歩いて、お昼は「Union Square Cafe」へ。
5分位前から並び、Barカウンタでランチ。前菜のオレンジのサラダはあっさりして本当にAppetizer。
メインのリゾットもキャベツとベイコンが良くあってよろしい。熱いコーヒとパンも。
隣に座った良く来ているらしい夫婦にチョイスを褒められる。前菜は僕のを見てそれに決めたと。
リゾットもうらやましそうに見られました。
マチネの後ブラブラ歩きMoMAの売店で絵葉書を買う。
一昨年行った寿司屋に行こうと電話するもお店改装中なのか繋がらず、MoMAの書店でZagattを立ち読みし
一番近くて評価の高い寿司屋に行く。
それが「すし安」。2年間の着任直後にNY事務所に挨拶に来た時に上司が連れてきてくれたのがこの店
だったのを、お店に入って思い出す。おまかせでお寿司と焼酎を一杯。高かったけど旨いから許す。
またヒルトン劇場に戻る途中で源氏吉兆により豆大福、桜餅、どら焼きを買う。
夕方寒く、路上で毛糸の帽子と手袋を15ドルで買う。
11時半頃ホテルの戻り、疲れきって直ぐに寝る
幸せな一日。